新卒から勤めた病院を辞めようと思っています。働いていく中で自分が進みたい方向性がわからなくなったため、一度全部をリセットして、何もしない時間をつくったり、長期旅行・留学に行ったりしてみたいのです。ただ……。はじめは次を決めずに退職するつもりだったのですが、職場の人から「職歴に傷がつくから、空白の期間ができるのは良くないよ」「ブランクができるとその後の転職に不利だよ」と言われてしまいました。私の住む地域は退職・転職が珍しいので、周りの人にも「もったいない」と言われます。
ブランクができると転職は難しくなりますか? リフレッシュするため、あるいは自分のやりたいことを見つけるために、ブランク期間を作るのは良くないことでしょうか?
A.“有意義な空白期間”にして
ブランク後の転職は珍しくない
仕事を辞めた方や「もうすぐ辞める」という方から、転職や今後の方向性についての相談をよく受けますが、その中には「次のことは、特に決めていない」という人が一定数います。そして、そういうみなさんは、あえて何もしない期間を作ったり、国内外への旅行・留学・ワーキングホリデーなどを楽しんだり、資格取得や勉強期間にしたりと、それぞれに自分の時間を確保し、楽しく過ごしているようです。もちろん、空白・充電期間の長さは人それぞれで、1カ月の方もいれば、3カ月~1年としっかり時間を取る方もいます。
では、そうやって職歴に空白期間ができた場合、転職の難易度が上がるのか? 確かにそういう部分はあると思います。ですが、看護師の資格があるなら「どこにも就職できない」ということはほとんどなく、探し方・選び方・自分のPR次第で次の仕事は、きっとみつかります。
自分と向き合う時間はとても大事
切羽詰まった状態、考えが漠然とした状態で次の仕事を選ぶと、転職後の違和感やミスマッチが起こりやすく、次の職場で早期離職する可能性が高まったりするもの。それを考えると、心身に余裕・余白を作り、自分と向き合う時間を持つのは、本当にやりたいことや進みたい方向をみつけるのに、とても有意義だと言えます。
「すぐに転職をすること」と「休むこと」のどちらが、結果として正解なのか。それはわかりませんが、一つだけ確かなのは、あなたが「自分に合った職場や働き方をみつけられること」がいちばんの正解だということです。ブランク後の転職活動が心配な場合は、退職前から早めに転職サイトなどに登録をし、自分の現在のキャリアに対してどんな転職先・選択肢があるかを確認・相談しておくのもいいと思います。あなたの人生の主役はあなた自身。納得できる人生・納得できる転職にするために、必要な事前準備をして有意義な空白期間を過ごしてくださいね。