ブランクがある看護師の復職のコツ

看護師の復職

看護師が再就職を諦めてしまう主な原因がブランクによる不安です。ブランクの長さによって不安内容も変わってきますが、どんな人でも安心して再就職に踏み切るためのコツと復帰への考え方をご紹介します。

看護師はブランクに不安を感じやすい

再就職を考えるみなさんは、多少なりともブランクのある方だと思います。「一度、現場を離れた私が、働ける職場はあるのか」と不安に思うことも多いでしょう。
しかし、今は全国的に看護師が不足していますので、比較的復職を望む人にとっては有利な状況です。

求人の数も種類も数多くありますので、もし、復職を考えるのであれば、漠然とした不安感に振り回されるのではなく、一度、冷静にになって自分の気持ちを整理してみてはいかがでしょうか。
ブランクがあることによって、不安を感じる要素は何かを具体的に洗い出してみることをオススメします。

ブランクによる不安要素ランキング

  1. 最新の医療知識の不足や手技などスキルの衰え
  2. 子育てによる時間の制約や、年齢による体力の衰え
  3. 若い世代や新しい人間関係による不安

このように、あなたが感じる不安の中身を掘り下げていることによって、解決方法や働きやすい職場などが見えてくるのではないでしょうか。
復職前に自己分析をしっかり行った人は再就職後、働いているうちに自然とブランクの穴埋めも出来てしまうものです。

逆に漠然とした不安を抱えたままでは、再就職先でも厳しい状況におかれることが多いでしょう。

最新の医療知識やスキルの衰えによる不安

最新の医療知識の不足やスキルについて不安を感じる方も多いでしょう。
しかし、ブランク前の経験や、ブランクの長さによって、その内容も変わってくると思います

たとえば、同じブランク1年の人でも、採血の経験の有無や、離職前の経験年数によって、無理なく復職できる職場も違ってきます。

ブランクが1年~3年の場合

自分では、看護の現場から取り残されたという気持ちが、大きくなっているとおもいますが、ブランクが3年以内の場合、ほとんどの人が、復職後もスムーズに、感覚を取り戻すことが出来るようです。

ただし、ココで注意したいのが、ブランクの長さ以外の要素です。
たとえば、離職中に出産した人は、育児による時間の制約がありますし、体調を崩して離職した人は、今の体力でできる範囲などをしっかり見極める必要があります。

ブランクが10年前後の場合

ブランクが長いからと悲観的になることはありません。
ブランク前に培ってきた経験があるならば、体で覚えたスキルは働き始めることによって勘が戻ってくるものです。
それ以外の新しい知識や制度の習得については、やはり一から学びなおす事もあるかとおもいます。

しかし、そこで学ぶ内容よりも大切なのは謙虚な学ぶ姿勢です。
「10年前はこうだったのに」という過去の現場感覚や、自分自身を振り返っていては、上手くいくものも上手くいきません。
再就職できたことに感謝する気持ちを大切に、若い世代とのコミュニケーションにもなれる慣れる努力をすることで、新しい就職先の人々もあなたの復帰を応援してくれることでしょう。

時間の制約や体力の衰えによる不安

出産や健康上の理由で離職した人にとって、再就職の際に問題となるのが時間の制約や体力の限界です。
たとえば、出産して育児をしながら復職する場合、時短勤務ならばやっていけると思う人も多いと思います。

それでも、子育てと仕事を両立した生活に慣れるためには、それなりの時間がかかるものです。
また、健康上の理由で離職した人は、夜勤のない仕事を選んだとしても、最初のうちは、病気の再発や体力的な不安を抱えながら仕事をすることになるでしょう。

今の自分に合わせた復帰の仕方を考える

ひと言で言うと、「以前と同じような無理は出来ない」という状況で、再就職に不安を感じるのは当然のことです。
しかし、本当に「以前のような」働き方が、今のあなたにとって本当に必要なことでしょうか。
この先、看護師として働いていくつもりで復職するなら、今のあなたに必要なことは、どんな形にせよ看護師を続けるということです。

様々な制約の中で、再就職につきまとう不安の主な原因は、「ブランク前と同じ状態に戻さなければならない」という、自分自身によるプレッシャーである場合があります。
ブランクを経て、自分を取り巻く状況が変わったなら、もっと肩の力を抜いて、今の生活と看護師である自分の折り合いがつく方法を考えてみてはどうでしょう。

ブランク前の看護感覚を取り戻すタイミング

ブランク前の自分に戻れないと、ネガティブに捕らえるのではなく、今の自分にあった働き方を通して、新しい発見やつながりを持つチャンスと考えましょう。
子供も成長し少しずつ自立するものですし、体調も適切な生活をしていれば回復するかもしれません。「以前と同じような自分」はその後に取り戻せばいいのです。

非常勤や介護施設、保育園など、子育てや体力に負担をかけない求人が、豊富なことも看護師のメリットです。
また、様々な就労形態を用意している事業所や病院もたくさんあります。

何もしないまま悩んでいるよりも、今こそ、看護師であるメリットを最大に活かし、無理のない範囲で動いてみてはいかがでしょうか。

若い世代や新しい人間関係に対する不安

ブランクの有無に限らず、復職するときに職場の人間関係が気になるという人が多くいます。
また、人間関係ばかりは、入職してみないと分からないという一面があることも確かです。

どんなに人間関係が良い職場でも相性というものがあるので、それを入職する前に見極めることは、難しいかもしれません。
ですが、全く方法が無いわけではありません。

自分と同じような年齢や境遇の看護師が、多く働いている職場ならば、復職後も良好な人間関係を築きやすいということがあります。

人間関係は看護体制にも左右される

たとえば、子育て中の看護師ならば、同じようにママ看護師が多く在籍している職場を選ぶことで、突発的に休まなければならない場合も、理解を得ることが出来るでしょう。

また、それと同時に出来るだけ人員に余裕のある、事業所や病院を選ぶこともオススメします。
子供の急な発熱や行事などで、休みをとる場合、あなたが空けた穴埋めが出来る体制がしっかり整っている職場ほど、フォローに回る人のストレスも軽減されるため、不要な文句や嫌味などを言われるリスクが下がるためです。

復帰の際に、看護師が人間関係で注意すること

ただし、ブランクが長く年齢を重ねている人にとっては、同世代が多く働いている職場でも注意が必要です。
職場のスタッフのほとんどが、ブランクなしで働いているならば、看護師長や主任など自分との立場が違ってしまい心許せるコミュニケーションをとることが難しい場合があります。

逆に、同世代の少ない職場では、若い世代の看護師と上手くやっていけるかということが心配でしょう。
しかし、ブランクのが長くなるほど、世代間ギャップが意外と気にならないという人も多いようです。

看護師から離れていた時間に培われる、人間関係のスキル

ブランクが長い人ほど人間関係のストレスを感じにくいのは、長いブランクの間に医療現場以外の世界で様々な相手と付き合ってきた経験があるからです。
過去に看護師として働いていた時には、相手の態度や言葉遣いなどが気になり、傷ついた辛さが心に残っているかもしれませんが、同じ態度をとられたとしても、今のあなたには受け流す力が養われているはずです。

一度看護師の世界を離れた人の強さというものは確実に存在します。広い世界を見てきた自分を信じて、胸を張って復職しましょう。

タイトルとURLをコピーしました